ローカルマーケティング

地方のマーケティング・産直食品通販広告制作者の備忘録

安全を訴えるだけではなく、安心を与えなければならない

昨日のブログでは、

雪印食中毒事件が起こった後に、

保育園の保護者が選んだ牛乳は、

産直のノンホモ低温殺菌牛乳では無く、

それでも大手メーカーの雪印牛乳を選んだ。

理由は、何かあったら大手なら保証してくれるから

という話でした。

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この保育園の一件は、

産直ローカル商品を売り始めた

私にとって、

深い明確な課題を与えてくれました。

 

改めて、消費者の中での大手メーカーの強さを確認。

大手メーカーへの信仰に近い信頼度と

産地中小生産者商品を売る難しさ

産直商品は催事をすればそこそこ売れるが、

普段はあまり売れない・・・

まさに当時抱えていた課題でした。

 

食品衛生法は当然基準クリアして、

ISOやHACCPまで取得している所もある。

様々な独自検査を実施して、

生乳の細菌数の公表までしている。

大手メーカー以上の安全性をアピールしているのに

なぜ?

 

保育園の保護者は、

良い牛乳である事はわかってくれた、

こちらの方が美味しいとも言ってくれた、

安全な基準をクリアして、

ちゃんと生産しているのもわかってくれた。

でも大手メーカーの牛乳が良いという。

やっぱり大手メーカーは強い。

消費者は何を思って大手を信頼するのだろう?

何が足らないのだろう?

ホントに保証だけの話だろうか?

 

考え続けて、辿り着いた事は、

安全を数値で示す事は出来ても、

安心を心理的に与える事は出来ない。

安全と安心は明確に違うものだ

 

恥ずかしながらそれまで私は、

安全安心について深く考えていなかった、

というか、

安全と安心はほぼ同じ意味だと思っていた。

しかしここで、

安全と安心を明確に分けて考える事が出来た。

 

安全=生産者が商品生産時にクリアするもの

安心=消費者が情報等で受ける印象

 

そして同時に、

今までの自分のマーケティング方法は、

数値やグラフなどの資料を作って、

安全性をアピールして、

安心を得ようとしていた。

大手メーカーの商品を売っている時は

大手メーカーにはブランドがあるのでこれで良かったのだが、

産直商品を売る時には、

この方法が根本的に間違っている事に

ようやく気がついた。

 

大手メーカーを越えて、

産直商品を売るためには、

安心を提供する事をやらなければいけない!

 

では、どうやって安心を提供するか・・・

ゼロからマーケティングを組み直す決断をしました。

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